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「日本の宝」 この限り無く望みあるもの

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キリスト教伝道者
岩佐 勝 (パウロ グローマン)

「日本の宝」この限り無く望みあるもの

岩佐勝さん(パロウグローマンさん)講演会の様子

私は,アメリカのミネソタ州というカナダの国境に近い雪国で育ちました。スエーデソからの移民開拓者でしたが,後に父は製鉄工場の労務者となりました。神学校を出て牧師を志しながら,口下手で初志を貫くことができなかった父は,片時も聖書を離さず私達にもよく読んでくれました。家は貧しく私も高校を卒業すると父の勤める工場で働きました。

昭和20年,私は徴兵されて入隊し,翌21年,実戦を終えた人達と入れ代りに日本へまいりました。初めて見た東京は焼け野原でした。そして日本人もアメリカ兵も,とに角人々の心はすさんでいました。そんな中で私は父との約束であった聖書を読み,父の道徳感に支えられて2年間の兵役を終え帰国しました。折しもマッカーサー元師が「日本に1万人の宣教師を送ってくれ,さもないと日本は再び同じ状態に陥ってしまう」と訴えた言葉に心を留めました。線路工夫をして渡航費用を作った私は,昭和25年,’再び日本の土を踏んだ訳です。父の援助を得て玉川大学に入り,先ず日本語を習得し教員免許を取ったのです。

それから数年後32歳になった時,伝道活動をしていた岩手県で家内の節子と出会い結婚しました。結婚する時節子にいいました。日本は今大きな間違いをしている。それは子供を尊ばないことだ。神がもし私に子供を授けて下さるなら何人でも欲しい。間違いを証明したいからだ,と。

間もなく子供が授かりました。そして次々に。三番目の子が生まれて数カ月後,望まぬ子を生んで処分に困っている母親に出会いまLた。どうしても家へ連れ帰ることができないというので,家内に頼み引き取りました。この子が最初の養子です。父親が誰たのか分からないという私生児も貰いました。こうして一番上の子が5歳になった頃には既に9人の子持ちになっていたのです。私は伝道の為に留守がちで,家事育児一切は家内一人に委ねていました。幸い健康に恵まれた働き者でお産も極めて軽い方です。ある時は産婆さんを待たずに私の掌に生み落したこともあります。とはいっても生みの苦しみを目の当りにした私は以来家内の写真を携行するようになりました。

年がら年中子育てに追われた家内はとても辛かったと思います。夜中にふと目覚めると泣いていることもありました。それでも自分が引き取ってやらなければこの子は救われないと自ち貰って来たこともあります。特に養子を育てる時には実子と違って理解し難い部分に戸惑うこともありました。生活も楽ではありません。
時には私自身も行き詰まりを感じてもう自殺する以外に道はない,というような誘惑に駆られたこともあります。けれども必死で打ち消しては乗り越えました。

家内が40歳をすぎてから,続けざまに流産しました。その時産婦人科医を訪ねて,何とかしてもう一人子供が欲しいと相談したところ,これ以上の出産は社会に迷惑ではないかと忠告されました。私は即座に否定しました。子供の数が問題ではない。一人っ子でもそれが犯罪者となれば迷惑であろう。しかし20人いてもそれぞれ社会に奉仕する役立つ人間であるならば迷惑ではないはず,数ではない質の問題です,と。そして医師の指導を受けて22番目の子が誕生したのは家内が40代半ばに達した時でした。今小学5年生の十三男は名実共に末子となりました。

子供によって夫婦は結ばれます。愛が深まります。確かにいろいろな悩み苦しみがありました。でも苦しみは人間の教育です。知識は人を創りません。苦しみと悩みと仕事,主にこれによって人間の心は教育され感謝という言葉の意味を知ります。知識は貴いものですがより尊いのは勤勉,真面目,正直,これは教科から学ぶことのできないものです。

22人の子供達は今,イソドに1人タイに2人タイワンに3人と,日本に伝道活動をしている4人私の経営するコンピューター会社に5人,幼稚園に6人家に1人います。どの子も皆んなみんないい子です。ゆずり合い心を開き合い理解し合って,我が家には争いが全くありません。和があり喜びがあります。何よりも皆んな家に帰りたがります。

かつて私が初めて見た日本は廃虚でしたが今はほんとうに豊かな国になりました。これは大きな苦しみを通った前の時代の人々のお蔭です。昔の日本人は立派でした。勤勉,人情,恩,感謝という言葉の意味がわかりました。今それがだんだん失われつつあるのではないかと心配です。
新聞を見ても,日本の宝は株や不動産や大企業の技術と知識等であるような錯覚を与えていますが,それは違います。日本の宝は人物なのです。人間誰しも金銀財宝が手に入ったら喜ぶと思いますが,それはほんとの宝ではありません。真の宝は人間なのです。物質は決して精神的な私達を満足させることはできません。物によって満足しようとする人は必ず迷います。人間がほんとうに求めるものは愛であると思います。喜びをもって人生を送りたければ,まず自分自身を戒め,堕落しないように。そして隣人を愛しなさい。人を愛するなら不思議に自分自身の喜びが多くなります。私はそうすることで大いに祝福されました。ほんとうによかったと思います。神はその試練と共に逃れる道も備えて下さいます。

実子10人養子12人計22人の子供を育てたのは家内ですから,何とかして連れて来たいと思い説得しましたが,人前で話すことはどうしても出来ないというので諦めました。代って私がお話させてい−ただきました。
ありがとうございました。(文責 広報委員会)

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